ここでは,情報は常に双方向に流れる。ウェブとて,メールとて,ファイルとて,同じこと。ここは著作権の話をする場所ではない。ワイヤードの哲学について考えたい。
MP3ファイルを互いに交換できるナップスター社のナップスターを真似て拡張させた,ラップスターというソフトが21日から,ダウンロードできるようになっている。ナップスターはMP3ファイルだけでなく,ビデオやゲーム,その他のあらゆるファイルをダウンロードできる。
ちょっと前からかなりの話題を振りまいていたナップスター。米国では,あまりにも学生が多用するので,使用禁止にした大学が相次ぎ,それに対し,学生が反対を唱え(そのサイト),米国レコード協会がナップスター社を著作権侵害で提訴(WIRED NEWSの記事),などなど。ということで,ナップスター使用の手引きを作ってみました(^_^;)。結構簡単なので,ぜひ体験してみてくださいな。
ナップスターの与えている衝撃はなかなかのもの。WinAmpの制作者たちが,同様のソフトでMP3以外も共有できるグヌーテラというソフトを開発し,制作者たちの親会社であるAOL社が慌てて,そのファイルを引っ込めさせるということも起きている(ZDNet Newsの記事)。ワイヤードの情報とは,常に一方向に流れるものではない。各個人が勝手に情報を流し(このサイトとて同じこと),各個人が勝手にその情報を受け取る。受け手は送り手となり,膨大な情報を蓄積していく。ナップスターも,そしてラップスターもグヌーテラも,そのひとつの手段を提供する。これは,ワイヤードを形作る,『哲学』に相違ない。
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